ログインするとリマインドメールが使えるYO!


新着情報

INFORMATION

2019年5月24日(金)

《ぴあ×チャンネルNECO》強力コラボ 【やっぱりNECOが好き!】更新しました!

ぴあ×チャンネルNECO強力コラボ連載第101弾!!
探偵ミステリーの名探偵コンビ、“女性×女性”で現代日本に登場!

映画・チャンネルNECOがHuluオリジナル連続ドラマ「ミス・シャーロック」をTV初全話オンエア! 本作はHuluがHBO(「セックス・アンド・ザ・シティ」「ゲーム・オブ・スローンズ」など)のアジア部門と初タッグを組み、ROBOT(「MOZU」など)が制作を手掛け、グローバル化が進む世界のドラマ市場を意識してシャーロック・ホームズの物語をローカライズした話題作。東京ドラマアウォード2018「衛星・配信ドラマ部門」にて優秀賞受賞、Asian Academy Creative Awards 2018で最優秀作品賞を受賞し、海外ドラマファン、ミステリーファンにも注目されているこの作品の魅力をひも解いてみよう。

文豪アーサー・コナン・ドイルが生んだ名探偵ホームズは、100年以上にわたって読み継がれている推理小説の主人公。これまでジェレミー・ブレット主演の英国版ドラマや、ロバート・ダウニー・Jr.主演のハリウッド映画版など幾度となく映像化され、2012年には「テレビと映画で最も多く主人公となった人物」のギネス記録に認定された。そんな中、近年ではパイプに鹿撃ち帽がトレードマークの古風なイメージにとどまらない、現代化されたホームズを描く作品も次々と登場。その筆頭が2010年から放送されている英BBCドラマ「SHERLOCK/シャーロック」で、舞台を現代のロンドンに置き換え、ベネディクト・カンバーバッチがエキセントリックかつスマートなホームズに扮(ふん)した同作は世界的なブームに。続いて、2012年には現代のニューヨークを舞台に相棒のワトソンを女性キャラクターにした米国版ドラマ「エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY」もスタートした。

そんな世界のトレンドに乗って現代の日本を舞台にした「ミス・シャーロック」は、ホームズもワトソンも女性が演じる画期的な作品である。竹内結子が演じるシャーロックは、天才的頭脳の持ち主でハイファッションの服とハイヒールが似合うクールな女性。だが、変わり者で人付き合いに難ありという名探偵ホームズのイメージそのままの捜査コンサルタントだ。また、薬物中毒でバイオリンが趣味のホームズになぞらえ、チョコレート中毒で甘いものに目がなく、自宅ではチェロを弾く設定というのが面白い。一方、貫地谷しほりが演じるのが、ホームズの相棒ワトソンに当たる元外科医、橘和都。彼女はナイーブで正義感が強く、恋愛に関してもウブなのがかわいらしいところ。ワトソンが元軍医だったことを踏まえ、内戦の続くシリアで医療ボランティアをしていた過去を持つ女性として出てくる。そして、原作同様、この2人が同居生活をしながら数々の不可思議な事件のミステリーを解いていくことになるのだ。

なお、2人が住んでいる下宿はハドソン夫人ならぬ波多野君枝(伊藤蘭)が家主で、扉にはホームズの住所とされる221Bの表記が。さらに、レストレード警部を思わせる礼紋元太郎(滝藤賢一)、ホームズの兄マイクロフトに当たる双葉健人(小澤征悦)も登場するなど、随所に思わずニヤリとさせられる原作を意識した仕掛けがちりばめられている。一方で、礼紋が足を使う捜査や面倒な書類仕事を当然のように部下である柴田(中村倫也)に回す上下関係をユーモラスに描き、容疑者確保のシーンではもちろん銃撃戦とはならずに、腕章をつけた刑事たちがぞろぞろ現れるといった日本版ならではの演出も。そんなふうにホームズの世界観の中に、日本の刑事モノのエッセンスも含ませているのが心憎い。

各話のストーリーについていえば、比較的有名ではない原作エピソードをあえて選んでいる感があるが、ホームズの宿敵モリアーティに当たる犯人が誰で、“最後の事件”でシャーロックがどのように行動するのか、ホームズ作品になじみのある視聴者なら予想がついてしまうだろう。だが、それでも興ざめとはならない魅力が本作にはある。それは、日本人キャラクター、しかも女性バディーとなった名探偵コンビが、これまでのホームズ作品にはなかった女性同士の感情のケミストリーを生み出し、新鮮な感動をもたらしてくれるからだ。


小酒真由子(ライター)

ページの先頭へ


2019.4.24

ぴあ×チャンネルNECO強力コラボ連載第100弾!!
昭和の時代の空気感を今に伝える実録人間ドラマ

新しい元号も決まり、なんだかんだと2020年の東京五輪に向けて歩みはじめ、街も社会も奇麗に塗り替えられていく昨今。猥(わい)雑だが、人々が欲望むき出しでエネルギッシュに生きていた昭和が無性に懐かしく感じる時がある。

そう感じていた時に、ドンピシャな番組が今によみがえる。’81年にテレビ朝日系で放送された実録再現ドラマ「ドラマ・人間」シリーズを、映画・チャンネルNECOで5月から5カ月にわたって全10回を放送。同シリーズが一挙放送されるのは、初回の’81年以来、実に38年ぶり。パッケージ化もされていないというから、まさに幻の番組だったというワケだ。

各回のタイトルを聞いただけで、グッとひきつけられるものがある。犯人が黒澤明監督の名作「天国と地獄」(’63)を参考に身代金請求したという、’80年に起こった「名古屋・女子大生誘拐殺人事件」を皮切りに、借金の穴埋めをするために父子がふらちな行動に走った’73年の「大阪ニセ夜間金庫殺人事件」、さらに、被害者にご丁寧に防犯予防の説教までして金を奪った妻木松吉事件がもととなった「’81年型説教強盗」などなど。現場で何が起こっていたのか? 想像をかき立てられる事件・エピソードがズラリと並んでいる。

思えば当時、映画もドラマも実録モノが多かった。火付け役は、ナレーター小早川正昭の「新聞によりますと…」の事件解説で知られる日本テレビ系「テレビ三面記事 ウィークエンダー」の再現ドラマだ。タイトル通り、B級ニュースを面白おかしく伝えるニュースバラエティーでエロ・グロ有り。家族そろったお茶の間で、男女の痴情のもつれを赤裸々に見せ、当時の子どもたちは親の顔色をうかがいつつ視聴した。はっきり言って内容より、ドキドキしていた当時の自分の感情の方をより鮮明に覚えているくらい。“コンプライアンス”なんて言葉がなかった時代の、TVの良き思い出だ。

だが当事者たちにとって再現ドラマは生々し過ぎたようで、批判も多かったようだ。そこで真摯(しんし)に事件を検証し、より人間にフォーカスした番組をと、誕生したのが「ドラマ・人間」シリーズだ。制作はテレビ朝日、国際放映とともに東映が携わり、「~【名古屋・女子大生誘拐殺人事件】」にはドラマ「特捜最前線」の佐藤肇、「~【息子よ!母の乳房を撮りなさい】」には石原裕次郎&吉永小百合共演映画「若い人」(’62)の西河克己ら気鋭監督が演出を担当。脚本は、「~【名古屋・女子大生誘拐殺人事件】」を「トラック野郎」シリーズの 掛札昌裕、「~【大阪ニセ夜間金庫殺人事件】」は映画「女囚さそり」シリーズの監督である伊藤俊也が手掛けているというぜいたくさ。さらに新興宗教「~【イエスの方舟事件】」では、主宰者の千石剛賢を昭和の二枚目スター・岡田英次が演じている意外さ。同事件を扱ったドラマといえば、ビートたけし主演の池端俊策版が知られるが、ぜひ比較して視聴したいところだ。

異色なのは社会的事件だけでなく、話題の人物と生きざまの両方に着目している点だ。その一つが、体育教師が指導中の落下事故により首から下が完全まひする重度の身体障害者となった「~【愛・深き淵より】 」。モデルとなったのは現在も詩人・画家として活躍中の星野富弘さん。星野さんは海外でも個展を開催し、今や故郷の群馬県みどり市に富弘美術館を開館するまでに至った。そこにはどんな苦悩があったのか。本作を見れば、彼の作品をより深く理解することができるだろう。

そのドラマ版で星野さんを演じるのは、ウルトラマンタロウこと篠田三郎。そして主治医役がフランキー堺、母親役が 初井言榮で、2人ともすでに鬼籍(きせき)に入った。昭和への郷愁とともに、今は亡き名優たちの演技がまた、目頭を熱くさせるのであった。


中山治美(ライター)

ページの先頭へ


バックナンバー





ご注意

お使いのAndroid標準ブラウザではこのサイトを閲覧することができません。
以下の推奨ブラウザをお使いください。