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2020年1月24日(金)

《ぴあ×チャンネルNECO》強力コラボ 【やっぱりNECOが好き!】更新しました!

ぴあ×チャンネルNECO強力コラボ連載第109弾!!
「ジャックナイフ」の切れ味健在! 千原ジュニア版・萬田銀次郎

グループ魂の名曲「竹内力」でも冒頭から連呼されるように、「ミナミの帝王」と聞いて最初に連想するのは泣く子も黙る竹内力の凶器的な顔面だろう。原作コミックが「漫画ゴラク」で連載を開始したのはバブル末期の’92年。連載は現在も続いており、’20年で29年目に突入。コミックスは既刊155巻を数える。そんな人気コミックが竹内を主演に据えてVシネ化されたのは、連載初期の’92年。瞬く間にレンタルビデオ店で高回転率となり、人気シリーズの仲間入り。二枚目路線から脱却した竹内の代表作となったのはご存じの通りだ。

だがしかし(意外と認知されていないが)、ここ10年、萬田銀次郎といえば千原ジュニアである。現在の実写版「ミナミの帝王」=「新・ミナミの帝王」はVシネマではなくスペシャルドラマ。関西テレビで年に1~2本ずつオンエアされており、年を追うごとにジワジワとファンを増やしている隠れた人気シリーズなのだ。

ワケアリなブラック客にも「トイチ(10日で1割の利息)」で金を貸す萬田銀次郎。これまで回収に失敗したことは皆無。その容赦のない取り立てに人々は恐れおののき、“ミナミの鬼”と呼ぶ。反面、大事な顧客が詐欺師たちから狙われた際には、「回収」の名のもとに救いの手をさしのべる義理人情に厚い側面も。決して勧善懲悪ではなく、毒を持って毒を制す。そんな銀ちゃんのダークヒーローぶりが見る者をスカッとさせてくれる。

さて、あまりにも竹内 “銀次郎”のイメージが強いため、千原“銀次郎”にアレルギーを持つ人も多々いらっしゃると存じますが、「くわず嫌いはもったいない!」と声を大にして言わせてもらいます。竹内扮(ふん)する初代銀次郎とはまた違った魅力が、二代目にはあるんですよ、奥さん! 今やバラエティー番組で温和なほほ笑みを浮かべるのが当たり前となったジュニアではあるが、ここには「ジャックナイフ」というあだ名で呼ばれていたあの頃の切れ味が大健在。感情を抑制しながら相手の目をじっと見据え、真綿で首を絞めるように少しずつ飲みこんでいくさまにゾクゾクしっぱなし!

たとえば第2話では、これまで萬田金融が回収に失敗したことがないというわさを聞きつけた男が、わざと10円だけ借りて新潟までトンズラし、場末のスナックで、「わしはあのミナミの鬼から金を踏み倒した。萬田銀次郎の顔をつぶしてやったんや!」と高笑いをする。そこにユラリと現れる銀次郎。トイチとはいえ、元金が10円なら延滞しても微々たるもの。大阪から新潟までの交通費だけで大赤字である。だが、そんなことはお構いなしとばかりにニヤリと視線を送り、底知れない恐怖を植え付けて相手の腰を抜かしてみせる。この大胆不敵な表情芝居こそが千原“銀次郎”の真骨頂なのだ。

一方、どっしり構える銀次郎に代わって、ハツラツとアチコチ奔走するのが若き舎弟の竜一。この竜一に扮するのが大東駿介だ。シリーズ開始当初はぎこちなさが伝わるタッグだったが、回を追うごとに関係性が深まっていくのがよく分かり、今では息もピッタリ。Vシネ版の舎弟は柳沢慎吾や山本太郎らさまざまな俳優が演じてきたが、ドラマ版は不動のタッグで10年間走り続けている。もはや大東演じる竜一は、もう1人の主役といってもいいほどだ。

時事ネタをふんだんに取り入れるのは、原作コミックやVシネ版と同様。未公開株詐欺やオレオレ詐欺、さらには下町ロケット的なエピソードまで、われわれにも魔の手がのびるかもしれない詐欺のカラクリを、分かりやすく解き明かしてくれる。スタート当初は36歳だったジュニアも40代半ばとなり、銀次郎の貫録も増してきた。千原“銀次郎”のさらなる活躍に期待だ。


奈良崎コロスケ(ライター)

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