3月21日（日）、映画美術監督の木村威夫氏が間質性肺炎のため、東京都内の病院においてご逝去されました。享年91歳。

木村威夫氏は1941年に日活多摩川撮影所に入社後、大映（当時）に移り、戦後は新生日活、独立プロで活躍され、1973年にフリーになられました。
『肉体の門』（’63）、『刺青一代』（’65）、『けんかえれじい』（’66）、『東京流れ者』（’66）などの日活アクションで活躍。その後も『ツィゴイネルワイゼン』(‘80)、『海と毒薬』（’86）、『愛する』（’97）など約240本の映画美術を担当。
2004年に短編映画『夢幻彷徨』で映画監督デビュー。2008年には初の長編作品『夢のまにまに』を監督、世界最高齢長編映画監督デビューし“The Oldest Debut as a Feature Film Director”としてギネス・ワールド・レコードに認定されました。2009年秋には長編第2作『黄金花－秘すれば花、死すれば蝶－』を公開。
勲四等旭日小綬章、毎日映画コンクール美術賞、広告電通賞、映画評論美術賞、日本アカデミー賞最優秀美術賞、第15回山路ふみ子賞文化賞、日本映画ペンクラブ功労賞、日本映画批評家大賞特別賞、第48回毎日芸術賞特別賞など多数受賞。

チャンネルNECOでは、今月放送中の『硝子のジョニー 野獣のように見えて』、来月（4月）放送の『「無頼」より大幹部』などでそのダイナミックで緻密な素晴らしい美術の数々を見ることができます。

木村威夫氏のご冥福を心よりお祈りし、謹んで哀悼の意を表します。


木村威夫氏美術監督作品
◆『硝子のジョニー 野獣のように見えて』
監督：蔵原惟繕　出演：宍戸錠　芦川いづみ　アイ・ジョージ
放送日時：3/29（月）10:00～

◆『「無頼」より大幹部』
監督：舛田利雄　出演：渡哲也　松原智恵子　川地民夫
放送日時：4/9（金）10:00～、4/14（水）06:00～、4/20（火）21:00～、4/30（金）06:00～